ぶどうの歴史
みなさん こんにちは。 やっとわたしたちのぶどう園は粗皮削りが終了しました。今回は“ぶどうの歴史”について綴っていきます。よろしくお願いします。
ぶどうの祖先は1億4千万年の白亜紀にすでに存在していました。その後6千万年前の第3紀には約40種類のぶどうの化石が発見されています。
その分布は緯度の高いグリーンランドからアラスカまで広範囲でした。
その後氷河期が訪れ、ぶどうのほとんどが死滅しました。氷結しなかった南ヨーロッパ・アジア西部・北米東部に一部の野生ぶどうが生き残りました。
この野生ぶどうが現在の栽培品種の元となる原生種です。氷河期が終わり、再び地球が温暖となり、野生ぶどうの分布も北方へと広がりました。
生き残った野生ぶどうはそれぞれ異なった気候のもとで生育したことで形態的・生態的特徴が形成されました。
その中で特に寒さ・乾燥・病気への耐性が変化し①欧州ぶどう ②米国ぶどう ③アジア野生ぶどうの3大群種が形成されました。
ぶどう栽培化の歴史
ぶどうの栽培は紀元前3千年頃コーカサス地方やカスピ海沿岸で欧州ぶどうが栽培されていました。その頃ぶどうは生で食するのではなくワインの原料でした。
ワインの醸造の歴史は古くメソポタミア文明や古代エジプトにおいても珍重されていました。その後古代ギリシャではワイン用のぶどう栽培が大々的におこなわれ、ローマ帝国の時代には帝国中に広まりました。
また、ぶどうの東方への伝播は紀元前2世紀に中国へ到達しました。その後大航海時代にはヨーロッパ人が世界各地にぶどう栽培を持ち込みました。
ぶどうの日本への伝来は奈良時代に中国からとされています。本格的な栽培は鎌倉時代初期に甲斐国勝沼(現在の山梨県甲州市)で始められました。
その後明治時代に入ると欧米から新品種が次々に導入されましたが、ワイン向きの欧州ぶどうは日本の気候に合いませんでした。一方米国ぶどうは日本の気候に合い定着しましたが、ワイン醸造には向かないため生食用の栽培に主眼が置かれるようになりました。
このため、世界では7割がワイン用ですが、日本におけるぶどうの生産は生食用が9割 ワイン用等が1割となっています。
今回は“ぶどうの歴史”について綴ってみました。最後までお読みいただきありがとうございました。これからも適時にシャインマスカット等のぶどうについて、わたしたちの思いを発信していきます。それではまた。